ねこ、旅に出る

普通ってなぁに?

堂々巡り

先生の荷物がお家にあったから

渡すため


最後に


会った。


そういえば

私の荷物は先生のお家にあったねって

気づいた。


その日は

めちゃくちゃ寒かった。


とりあえず先生のお部屋に入った。


先生は荷物の整理を始めた。


荷物をもらって

帰ろうとした時


「一回だけ、ギュッてしたい…」


先生がわたしに言った。


「やめよ、、、辛くなるだけだょ。」


言った瞬間に、抱きしめられて…


気がついたらキスをしていた。


先生は、わたしに「好き…」


と言って、またキスをした。


わたしは

「いやだ、いやだ、離れたくない。大好き…いやだ…やめてよ…好きとか言わないでょ…」


と泣いて駄々をこねて、

子どもみたいに帰りたくないと言った。


自分から言い出したくせに


「やっぱり、やめよう…わたし、帰る…」


お別れの日に


先生はわたしを激しく抱いた。


わたしは涙でぐちゃぐちゃになった顔で

幸せな最後の夜を過ごした。


朝方、スースー寝ている先生を眺めた。


本当に大好きだょ。


寝ている顔が愛しくて仕方がなかった。


離れたくないな…


先生をギュッて抱きしめて、おでこにキスした。


幸せになってね…


借りたパジャマを枕元に置いて


そっと玄関を出た。


朝日が眩しくて


寒い朝だった。


まだどうしたら良いのかわからない自分がいる。


ねぇ、どうしたらいいの…?